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北海道コンサドーレ札幌完全ガイド③|ミハイロ・ペトロヴィッチの7年間:「ミシャ式」が北海道にもたらした革命と遺産

2026-03-17約20分1,467字

北海道コンサドーレ札幌完全ガイド③|2019年ルヴァンカップ決勝:川崎との120分死闘の全貌

「最も輝かしい準優勝」——タイトルへの道が最も近かったあの120分とPK戦は、コンサドーレというクラブの高さと、まだ超えられない壁の両方を体現した試合だった。

2019年10月26日、埼玉スタジアム2002で開催されたJリーグYBCルヴァンカップ決勝は、コンサドーレ札幌の歴史においてクラブが最もタイトルに近づいた日として永遠に刻まれている。相手は前年度王者・川崎フロンターレ。120分間の死闘の末、PK戦で惜敗したこの試合は、コンサドーレが「本当の強豪クラブ」になりつつあることを全国に証明した一戦でもあった。

試合の前景:ミシャが「魅せた」最大の舞台

ペトロヴィッチ監督就任2年目の2019年、コンサドーレはJ1リーグで4位(前年)という勢いを維持し、カップ戦でも快進撃を見せた。グループステージからトーナメントを勝ち上がり、ついにクラブ史上初の決勝進出を果たした。

対する川崎フロンターレは前年度王者かつリーグ屈指の実力チーム。中村憲剛、小林悠、家長昭博らが揃う「攻撃のチーム」同士の激突は、試合前から注目を集めていた。

前半:先制から追いつかれるまで

試合開始10分、コンサドーレは菅大輝のゴールで先制。ミシャ戦術の流動的な攻撃が機能した瞬間だった。しかし前半終了間際、川崎に追いつかれ1-1で折り返す。

後半〜延長:絶望と奇跡の繰り返し

後半88分、川崎の小林悠に勝ち越しゴールを許す。このままでは敗戦かと思われたアディショナルタイム5分、深井一希が叩き込んだ同点ヘディングシュートがスタジアムを震撼させた。

延長戦に突入すると、川崎の谷口彰悟が退場処分となり、コンサドーレが数的優位を獲得。そのチャンスに福森晃斗の芸術的なフリーキックで逆転に成功し、コンサドーレ優勝まで残りわずかかと思われた瞬間だった。しかし、一人少ない川崎が再び小林悠のゴールで同点とし、3-3で延長終了。PK戦へ突入した。

出典: Jリーグ公式 ハイライト 2019ルヴァン決勝

PK戦の悲劇:5人目と6人目の失敗

PK戦では川崎GK新井章太の好セーブが光り、コンサドーレの5人目・石川直樹と6人目・進藤亮佑がそれぞれ失敗。4-5で敗北を喫した。タイトルまであと1歩のところで、コンサドーレのカップ戦制覇の夢は散った。

最終スコア: 3-3(PK 4-5)

コンサドーレ得点者: 菅大輝、深井一希、福森晃斗

川崎得点者: 小林悠(×2)、その他

PK: コンサドーレ4本成功・2本失敗 / 川崎5本成功

この試合が残したもの

試合後、多くの選手が涙を流した。一方で全国のサッカーファンは「コンサドーレはこんなに強かったのか」という驚きと感動を持った。この試合がテレビで大きく報じられたことで、コンサドーレの全国的な認知度が急上昇した。

延長戦での数的優位を活かしきれなかった点、一瞬の隙を突かれる守備の脆さなど、ミシャ戦術の「表と裏」が凝縮された試合でもあった。しかし、この経験がその後のクラブの成長の糧となったことは間違いない。

出典: 川崎公式 ゲーム記録 https://www.frontale.co.jp/goto_game/2019/levain_cup/05.html

参考情報・出典一覧

参考情報・出典

出典: Jリーグ公式 2019YBCルヴァンカップ

出典: 川崎フロンターレ公式 https://www.frontale.co.jp

出典: コンサドーレ公式 https://www.consadole-sapporo.jp