北海道コンサドーレ札幌完全ガイド⑨|2024年J2降格と2025年の再起:逆境からの挑戦
2024年シーズン、北海道コンサドーレ札幌はJ1リーグ19位でフィニッシュし、2018年以来7シーズン続いたJ1での戦いに区切りを告げた。ペトロヴィッチ監督退任、岩政大樹監督就任というリセットを経て、2025年はJ2での再起を目指している。
2024年降格の構造的要因
コンサドーレの2024年降格は一度きりの不運ではなく、いくつかの構造的な課題が積み重なった結果だった。
守備の慢性的な失点過多:ミシャ戦術の超攻撃的スタイルはJ1上位クラブには対抗困難
編成の歪み:3バック+GKまでビルドアップに参加するスタイルに特化した結果、専門的なCBやSBが不足
選手層の薄さ:J1残留争いで必要な「交代で流れを変えられる選手」の不足
2024年夏にJ1残留の切り札として大型補強を行ったが時すでに遅く、19位でシーズンを終えた。ペトロヴィッチ監督は6年間の任期を終え退任した。
出典: footballista 岩政→柴田 https://www.footballista.jp/special/206371
岩政大樹監督就任:期待と現実のギャップ
2025年シーズン、コンサドーレは鹿島アントラーズで主将として活躍し、指導者としても評価の高かった岩政大樹を新監督に迎えた。しかし就任早々に困難が待ち受けた。
開幕から4連敗というスタート。ミシャ時代の攻撃的な編成(専門的なCBやSBが少ない状況)をそのまま引き継いでのリビルドを余儀なくされ、守備構築に苦戦した。岩政監督は「根深い問題がある」と繰り返しながらも、地道な修正作業を続けた。第20節から5連勝近い状態に持ち込んだ矢先の2025年8月11日、突然の契約解除が発表された。25節終了時点で10勝4分11敗という成績だった。
出典: Jリーグ公式 岩政解任 https://www.jleague.jp/sp/news/article/31696/
柴田慎吾新監督:内部昇格による再建
岩政監督の後任に就いたのは、U-18(ユース)チームを率いていた柴田慎吾コーチだ。アカデミー出身者がトップチームの監督に就任するという形は、クラブの「育成哲学の継続」を象徴する人事とも言える。
柴田監督が掲げる「スペースアタッキング」という戦術コンセプトは、ミシャ体制の「流動性」と岩政体制の「組織性」を融合させようとする試みだ。残り13試合での就任という厳しい状況から、J2残留を果たすことが2025年の最優先課題となった。
出典: footballista https://www.footballista.jp/special/206371
J2での戦い:強みと課題
コンサドーレがJ2で直面する課題は「J1で戦ってきたクラブのプライド」と「J2の泥臭い現実」のギャップだ。J2は技術よりも走力・強度・粘り強さが重要なリーグで、J1仕様に最適化されてきた編成ではそのギャップを埋めるのに時間がかかる。
一方で強みもある。コンサドーレのブランドと野々村時代に構築した地域ネットワーク・サポーターベースは、J2でも圧倒的だ。スタジアムの入場者数やスポンサー収入もJ2他クラブとは一線を画す規模を保っている。
1年でのJ1復帰を目指して
2025年のコンサドーレの目標は明確だ。1年でのJ1復帰。柴田新監督の下で新しいスタイルを確立し、若手選手の台頭と経験者の融合でJ2を勝ち抜くことが求められている。「聖地・厚別」の改修完成もアドバンテージとなる。
過去にも降格→1年での復帰を経験しているコンサドーレ。岡田武史監督下での2000年J2新記録16連勝による昇格のように、逆境を力に変えてきたクラブの底力が再び問われている。
参考情報・出典一覧
参考情報・出典
出典: Jリーグ公式 https://www.jleague.jp
出典: footballista https://www.footballista.jp/special/206371
出典: Football Tribe https://football-tribe.com/japan/2025/08/14/337708/